べートーヴェン ピアノ・ソナタ第4番

第1楽章

第4番も様々なテーマを登場させて構成する造りになっている。それでも3番よりもまとまって感じるのは、1つ1つのテーマがシンプルであり、テーマ同士に似たものが多いためだろうか。様々なテーマが次々と現れるのでパレードを見ているようで楽しい。

最初のテーマは和音による進行で非常にシンプルで堂々としたもの。

続くテーマは繊細で対照的。

最初のテーマが変化を伴って現れる。

左手に新しいテーマが現れる。

更に新しいテーマ。

このテーマは曲全体で何度も変化を伴って使用されている。左手のパートは、1つ前のテーマに良く似ている。

このテーマも1つ前のものに良く似ている。

次々と新しいテーマが現れる。

繰り返しの後に、最初のテーマの展開が短調で行われる。

展開部は短かく、すぐに最初のテーマが再現される。

最後の部分で最初のテーマが変化を伴って再現され、終わりが近いことを感じさせる。

第2楽章

ベートーヴェンらしく、単純な音型が展開される緩徐楽章。

ここで新しいテーマが出てきて雰囲気が変わる。

最初のテーマが帰ってくる。

再度展開が行われた後に出てくるこの音型は、曲の終わりを感じさせる。

第3楽章

第4番も4楽章で構成されている。第3楽章はかわいらしい旋律で始まる。

最初の主題がカノン風に展開される。

最初のテーマの後半部分の反転型が何度も使われる。

中間部は激しい短調のパッセージ。

第4楽章

第4楽章も、色々な旋律が次々と現れる曲。

次のテーマは、アルペジオ主体のもので曲を通して何度も使われる。

次のテーマは、小さな断片の繰り返し。

ここは経過句のようなトリル主体のテーマ。

中間部には、アルペジオを主体とした激しいパッセージが置かれている。

最初のテーマが再現される。

ここで不思議な転調をするが、すぐに元に戻って肩すかし。

さぁ、終わりだよという感じのテーマが現われて靜かに終わる。

楽譜引用はヘンレ版から。