ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第23番「熱情」

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第1楽章

最も有名なソナタの1つ。第一楽章は基本となる幾つかの音型が何度も使用される、お馴染のパターン。最初は独特なリズムを持った不気味なテーマで始まる。

その後にトリルを伴ったテーマ。この音型は、第2楽章の最初のテーマに似ている。

そして、運命の動機。このテーマも曲全体で何度も用いられる。

長調になって暖かなテーマが現れるが、実際は最初のテーマの変形。

16分音符の激しいテーマ。

展開部。最初のテーマが徹底的に展開される。

左手の八分音符の連打の上に最初のテーマが再現され、独特の緊張感を与える。

ここからアルペジオ主体で自由に激情がひとしきり表現される。

ここからアレグロに戻り、ffで運命の動機が奏されて、楽章の最後を飾る。

最初のテーマが繰り返されて静かに終わる。

第2, 3楽章

第2楽章は変奏曲。 緊張感の高い2つの楽章にはさまれた、この楽章はとても暖かなテーマが変奏される。

変奏1。

変奏2

変奏3

最初のテーマに戻る。

不気味な分散和音の後、attaccaで第3楽章に流れ込む。

出だしに和音の強打があり、ppでテーマが始まり強烈な緊張感を与える。

右手で最初のテーマが奏される中で、左手側に新たな萌芽が見えてくる。

曲は、最初のテーマがこれでもかと言うほど使われる。

展開部。

右手に新たなリズムが現れて盛り上がる。

再現部の後に、最後にプレストが配置されている。最初は新たなテーマが奏される。

しかしすぐに最初のテーマの展開となる。

テーマの展開の後に、アルペジオに流れ込んで劇的に終了する。

楽譜引用はヘンレ版。